僕が学生の頃(1970年代)、プログレシッブ・ロックなる音楽が商業的
また音楽的なピークを迎えていました。
先進的・前衛的なものがかっこいいと思い込み、また、音楽活動で飯を食う
ことを夢見ていた僕は、その影響をもろに被り、明けても暮れてもピンクフロ
イド、キング・クリムゾン、イエス等を聞きまくり、創作活動と称して手持ち
の楽器やオーディオ機器からピンクノイズ、ホワイトノイズ(いわゆる雑音)
を発生させ、悦に入っていたのでした。
そのようななか、ピンクフロイドが1975年に出した作品「炎~あなたが
ここにいて欲しい」は、とにかく驚きました。
外見的には、濃紺のビニールでLP全体をシュリンクし、ジャケットのアー
トワークが全く見えない装丁で、購入の基準にジャケットの好き嫌いを含める
人にとっては博打性の高いものでした。
音的には、初めて聴いたとき、一曲目「ShineOn You Crazy Diamond」が、イン
トロのフェード・インが非常に長く、これ録音されてるのとヤキモキしたり、
四曲目「Wish You Were Here」の始まりで、音がブツッと切れて他の音声等が混
じり、この録音合ってるのと疑問を感じたりしたものでした。
でも一番ぶっ飛んだのはデイヴ・ギルモアのギタープレイ。特に一曲目の演
奏は、僕のやりたいこと(ブルースのエッセンスの持込、シンプルで叙情的な
メロディーと泣き、ストラトキャスターの特性の活用)が最良の形で昇華され
ていました。
僕にとっては、こりゃかなわんと打ちのめされ、音楽に対する姿勢さえ転換
(アマチュアとして聞き手として楽しむ、やっぱりブルースが好き)した作品
になりました。
その後長い時が過ぎ、デイヴ・ギルモアは還暦を超し、キーボードのリック・
ライトは鬼籍に入り、僕も当時のことを忘れていました。しかし、最近になり
1994年のライブ映像(今のところピンクフロイドとしての最後の公演)に
触れる機会があり、オープニングに演奏された「Shine On You Crazy Diamond」
のド迫力に、僕は相変わらず圧倒されたのでした。
総務部 アーニーボール
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